年下オトコたちの誘惑【完】
「おかしいなぁ…。普通ならみんな落ちちゃうんだけどなぁ」

ほーらほら、きたきた‼︎このオンナ好きめっ‼︎“普通なら”って、どんだけ落としてきたのよ、このワンコロ。

「ねぇ、お姉さん?」
「なに」
「お姉さんは、ばばぁなんかじゃないよ?」
「そりゃ、どうも。とっても嬉しいわ」

あー、こいつの正体知る前だったら素直に喜べたのにな。完全棒読みじゃないの、わたし。

「お姉さん、とーっても美人‼︎」
「はいはい、ありがとう」
「あれれぇ…?」

なぁにが、『あれれぇ…?』よ!あんたは、なにを期待してたのよ。首傾げて可愛いけども‼︎

「まだ落ちない感じィ?」
「ずーっと、落ちません‼︎」
「えぇっ‼︎」

そんなに驚くとこっ⁉︎こいつの考えに、こっちが驚いてるんですけど‼︎

「お姉さん、お姉さん‼︎」
「なによ」
「お姉さんは、どんどんボクのことが好きになってくーるぅ‼︎」
「は…?」

なに、この子。今度は、催眠術までやろうっての?

「ほーらほら、ボクとチューしたくなぁるぅ‼︎」
「あ…」

なに、体が勝手に…。

「って、なるわけないでしょうがー‼︎」
「ひどーい‼︎今の、あおちゃんぐらいヒドイよぉ‼︎」

もう、なんとでも言ってくれ‼︎まったく、なに考えてんだか、この子は。わたしは、少し息を吸って声を張り上げた。

「こら、ワンコロ‼︎」
「ワンッ‼︎」

やんっ、可愛い‼︎って、そうじゃなくて…。

「そろそろ戻りなさいよ。お仲間が待ってるわよ、きっと」
「やだっ‼︎あおちゃんが、お姉さんに謝るまで許さないんだもん‼︎」

はぁ…。ほんとに、恋人みたいな関係ね。いっそのこと、付き合っちゃえばいいのに。

「あのね、ワンコロ」
「んー?」
「ハウス‼︎」
「ワンッ‼︎」
「ちょっ‼︎」

どうして、ハウスがわたしの胸なのよ‼︎頭でグリグリしないでよね‼︎胸が小さいのがバレるでしょうが‼︎

「んー、お姉さんちょうどいいお胸ぇ〜」
「ちょっ、ワンコロ‼︎」
「くぅ〜ん」
「あ•ま•え•る•なっ‼︎」

とんだエロワンコだな。こいつといると、疲れちゃう…。早いとこ撤退しなくちゃ…。
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