年下オトコたちの誘惑【完】
「お話しすぎ‼︎」
「あれ、ヤキモチ?カワイイなぁ、杏ちゃん」
「チガウっつーの‼︎店内、見て‼︎忙しいでしょ⁉︎」

そう言っても眞一郎は、首をかしげ『そう…?』と、一言。

えっ、まさかコレ忙しくないの…?もしかしてわたし、尚樹呼んだの間違った…⁉︎

一瞬にして、血の気が引いた気がした。

「杏。大丈夫、しんはいつもこうだから。それより、アイツが大変だから碧都連れてきてあげて」
「え、あ、そうなの?良かった…。あっ、碧都ね。うん、わかった。叩き起こしてくるね‼︎」

良かったぁ…。って、眞一郎いつもコウなの…⁉︎

あー、それだもん。わたしのことなんか、見てるわけないよね。納得。

「眞一郎、もういいよ。急にごめんね」
「ううん、いいよ‼︎杏ちゃんの為なら、いつでも駆け付けるから‼︎」

うん、それお客さんの為にやってほしいんだけどな、杏さんは。

そんなことを言うことすら、めんどうで、碧都がいるあの部屋に向かって歩き出した。

「碧都ぉ?」

名前を呼びながらドアを開けるも、碧都からの返事はなくて。

ソロリと近付いて、碧都が寝てるベッドの真横まで来た。

「碧都…?寝てるの…?」

声をかけても、碧都からの返事はなくて…。
< 99 / 235 >

この作品をシェア

pagetop