ヒミツの王子さま!
みんな一斉に体育館を出て行ってしまって、すっかり静寂に包まれてしまった。
現実感がなくて、日差しが差し込む入り口を眺めて茫然としていた。
「な、ナオ……苦し……」
「え、あ……ごめん」
やべ。
すっかり忘れてた。
抱き寄せていた腕をそっと解くと、日向は恨めしそうに俺を見上げた。
あちゃー……怒ってるし。
そうだよな……。
また勝手にキスしたから……。
「もう……ナオってば」
「うん。 ごめん」
素直に謝っておこう。
日向って怒ると、こえーんだ。
話してくんないし、目も合わせてもらえない。
「……でも……好き」
「……え」
顔を上げると。
「まだ一緒にいられるんだよね?」
そこには、ちょっとだけふてくされたような日向がいて。
でもその瞳の中に、不安の色が見え隠れしていた。