ヒミツの王子さま!
何かを言いかけた日向。
だけど、俺はその言葉を遮るように。
さくらんぼ色のその唇に、誘われるように口づけした。
それは、あの時よりももっと柔らかくて。
蜂蜜みたいに甘ったるい。
ちょっとだけ。
ほんの少しだけ角度を変えて。
「……」
そっと唇を離した。
そして
まだ固まってる日向を俺はグッと抱き寄せた。
「もう見せてやんね」
そう言って、俺らの様子を黙って見つめていた群衆にべーっと舌を出した。
――わあああああ!
「な、なんかムカついただけだったー! あーあ、みんな行こうぜ!
こんなやつらほっといて、カラオケいかねー?」
つか、恥ずかしいなら、こんなことさせんなよな。
真っ赤になった前田を見て、思わず呆れてしまう。
「んじゃ、俺も先行ってるよ。また電話するから」
「……なんで?」
用なんてないだろって言う俺に壱也はニヤリと笑うと、またいつもみたいにだるそうに首を回しながら行ってしまった。
その後を追うようにるみが手を振っている。
「あたしも、今日はカラオケ行ってくるから!
今度は男っぽく見える研究しようね」
「しねーし」
「あはは!じゃあねー☆」
なんだ?
アイツら……。