ヒミツの王子さま!
「ほんとは……ずっと不安だった……」
「……ん」
俺はただその声に頷いて、耳を傾けた。
「ナオ……最近一気に背が伸びて……男の子らしくなって……。どんどんかっこよくなって……。
あたしの知らないナオになってくみたいで……。
不安で……。
女の子に呼び出されてるの、今日だけじゃないの……気付いてた。 でも、ずっと聞けなくて。
それもまた不安になって……ッ……」
「……うん」
その声は、どんどん嗚咽まじりになる。
だけど、俺は日向を抱く腕を解くことはなくて。
……違うか、出来なかったんだ。
「だけど……そんな事であたしが一人で嫉妬してたなんて知られたら……ナッ、ナオ……引くんじゃないかって……嫌われたらどうしようって。そう思ったら……こ、怖くて……だから……言えなかった。
ごめん……ごめんなさい……」
「……」
最後の方は、もうほとんど何を言ってるのかわからなくて。
小さくて、震える体と言葉も一緒にギュッと腕に力を込めると、そっと日向の肩を掴んで距離をとった。
「え?……あ、み、見ないで……」
ハッと我に返ったように、日向は両手で自分の顔隠すようにうつむいた。
あー、また。
俺はこの日向の顔に弱い。
安心したのかなんなのか。
俺はフッと肩の力が抜けた気がした。
「……ほーんと、バカだなぁ」
「! そう言われると思って……呆れられるって……」
真っ赤になった顔を隠しながら、日向は俺から顔を逸らそうと慌てて身を引く。