ヒミツの王子さま!
だけど俺は、しっかりその肩を掴んで。
「あのさぁ!」
「……」
少し、痛くするくらい、力を入れた。
ちゃんと聞けって意味で。
思った通り固まって。
大きな瞳をさらに見開いて、俺を見上げた日向。
潤んだその中に、片眉をクイッと持ち上げた俺が映る。
「一回しか言わないから。 よく聞けよ」
「え?」
そっと耳元に唇を寄せる。
「俺は、日向しか見えてないよ」
「……え、」
はく息に声を乗せて、出来るだけ低く囁いてみる。
思ってたより掠れてしまったけど、まぁよしとしよう。
そしてそのまま、俺は日向の肩にかけていた手を離して、さらに距離をとる。
……あんぐり開いた口。
意味がわからないと、ぽかーんとした日向。
……ぷ。
なんつー顔してんだよ。
ちゃんと聞けって言ったのに、聞こえてなかったのか?
うまそうに色づいた唇。
今すぐ噛み付きたくなる衝動をおさえ、俺はニヤリと笑った。