ヒミツの王子さま!
「んじゃ、帰ろーぜ」
いまだにフリーズしてる日向の取れかけているマフラーを巻き直してやると、俺は鞄を引っ掴んでさっさと廊下に出た。
「…………え、な……ナオ……今、なんて言ったの?」
慌てて後をついてくる小さな足音。
、俺は振り返らずにそれにこたえる。
「ダーメ。 もう言わない」
「そんなぁ、教えて? お願い」
「言わないっつの。 ちゃんと聞けって念押したろ」
「…………」
必死についてくる日向をジロッと見下ろす。
「……」
そんな俺に負けじと見上げるその瞳は、さっきの余韻なのかまだ涙で潤んでる。
ジイイ
ジイイ
……。