ヒミツの王子さま!


「んじゃ、帰ろーぜ」



いまだにフリーズしてる日向の取れかけているマフラーを巻き直してやると、俺は鞄を引っ掴んでさっさと廊下に出た。




「…………え、な……ナオ……今、なんて言ったの?」



慌てて後をついてくる小さな足音。
、俺は振り返らずにそれにこたえる。




「ダーメ。 もう言わない」

「そんなぁ、教えて? お願い」


「言わないっつの。 ちゃんと聞けって念押したろ」


「…………」




必死についてくる日向をジロッと見下ろす。




「……」




そんな俺に負けじと見上げるその瞳は、さっきの余韻なのかまだ涙で潤んでる。




ジイイ

ジイイ


……。



< 210 / 214 >

この作品をシェア

pagetop