社宅アフェクション
月曜日。今日と明日は学校が休み。なぜか……土日は学校祭で出校日だったから。
美里さんたちは昨日の夜に帰った。今日から仕事なんだって。社会人は大変だと思う。
部活は休み。昨日の今日だからってことみたい。そんな悠長なことを!って部長は訴えたけど、先生は頑として休みをゆずらなかった。そこにどんな意図があるかは分からないけど。
両親も仕事に出かけて、今日は家に1人。久々だ。こうしてベッドの上でゴロゴロしていても、とがめる人はいない。
1人……よかった。最近いろいろありすぎて、考える時間がほしかった。
今までの人生の大半を一緒に過ごしてきた勝彦と直人。私は2人のことを誰よりも知っていると思っていた。もちろん、2人の親よりは浅いかもしれないけど。
でもこの2日間で、それはくつがえされてしまった。私は本当の2人を知らなかった。
「私ってほんと………バカだよなぁ」
すでに分かりきったことを口にする。頭のことじゃない。まぁ実際頭悪いけどさ。そういうんじゃなくて……表面しか見ていないのにその人の全てを分かっていると思いこんで、それに気づけなくて周りの人を苦しめて……それにも気づいてなくて……
きっと自分のことも――――
「私は……」
昨日の佳乃との会話が、頭に流れ始めた。
美里さんたちは昨日の夜に帰った。今日から仕事なんだって。社会人は大変だと思う。
部活は休み。昨日の今日だからってことみたい。そんな悠長なことを!って部長は訴えたけど、先生は頑として休みをゆずらなかった。そこにどんな意図があるかは分からないけど。
両親も仕事に出かけて、今日は家に1人。久々だ。こうしてベッドの上でゴロゴロしていても、とがめる人はいない。
1人……よかった。最近いろいろありすぎて、考える時間がほしかった。
今までの人生の大半を一緒に過ごしてきた勝彦と直人。私は2人のことを誰よりも知っていると思っていた。もちろん、2人の親よりは浅いかもしれないけど。
でもこの2日間で、それはくつがえされてしまった。私は本当の2人を知らなかった。
「私ってほんと………バカだよなぁ」
すでに分かりきったことを口にする。頭のことじゃない。まぁ実際頭悪いけどさ。そういうんじゃなくて……表面しか見ていないのにその人の全てを分かっていると思いこんで、それに気づけなくて周りの人を苦しめて……それにも気づいてなくて……
きっと自分のことも――――
「私は……」
昨日の佳乃との会話が、頭に流れ始めた。