臆病者の散歩道


「バカ野郎…。」

「え……?」

俺って堪え性がないのかもしれない…
…やってしまった…。

「ま、ま、大翔?!」

思い切って柚を腕の中に納めてしまった…!
しかも、突然の事に柚はパニック。
当たり前だろうけど。

「…うるさい。」

「え、ぁ、え…だって…!!」

「…静かにしてろ。」

「や…その…!!」

本当は柚が騒いでるから俺の心臓の音が柚に聞こえてないかもしれないけど。
凄い音がしてる…。
告白すらしてないのにな…。

柚は口をパクパクさせてる。
そんな所も可愛い。

けど………。

この後どうするかな…。
思い切ったはいいけど、何も考えてなかった。



< 15 / 26 >

この作品をシェア

pagetop