Sweet Rain

僕と弟と女の子

「で? 一体どういうことなのか説明、してくれるよな?」

「……」

弟は押し黙っていた。

萎縮している感じではなく、何から言えばいいのかを悩んでいる。そんな風だった。

「……」

「……」

「やっぱり……言わなきゃ、ダメ?」

「はあ~……? ったり前だろ? 今更なに言ってんだよ!」

「でもさぁ……」

そう言いながら、弟は洗面所のほうに一瞥をくれた。
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