HOLISM




私は"可愛い"に納得できないまま、小一時間犬や猫と戯れた。



ケージにいる犬や猫以外にも、奥の方にタチカワさんが個人的に飼っている動物がいた。

タチカワさんが「せっかくだし見てけよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えて見せてもらった。



タチカワさんのペットたちは猫比率が明らかに高く、舞川くんの猫好きはタチカワさんの影響なのだろうと容易に想像できた。


7時半頃になると、タチカワさんに遅くなるといけないからとお店を追い出された。

見た目とは裏腹に、律儀な人だった。



「いつでも来いよ?タダで戯(たわむ)れさせてやるから」


「はい、是非」



お洒落なペットショップを出た頃には、私はこのペットショップがとても好きになっていた。

それに比例するように、私の中で猫の好感度というのも急激に上昇した。


私は舞川くんの策略にまんまとハマってしまったようだった。
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