HOLISM


不思議な1日だったと思いながら少しの疲労感と共に帰宅した。


ベタベタとした足取りでリビングへ行くと、リビングのテーブルに3万円が乱雑に置いてあるのが目に入った。

すべて綺麗なピン札だった。


あまり有り難みを感じることが出来ず、一瞥してから視線を逸らした。


台所をみてみると、昨日洗ったグラスが一つだけ、流しへと移動していた。
冷蔵庫にあるオレンジジュースも少しだけ減っているだろう。



4日目にして、もう1人の住人は家に帰宅したようだが、息つく間もなく、また出かけて行ったようだ。

淡いローズの残り香がまだ残っていて、逃げ遅れた、というように漂っている。


1ヶ月以上、ずっとこの調子だ。
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