HOLISM



「………」

「だから、そんな俺を哀れだと思ってさ、電話番号教えてくれない?」


デンワバンゴウオシエテクレナイ?



「……どういう意味?」

「意味も何もそのままの意味じゃん?ほら、携帯貸して!」


呆然とする私を急かすように「早く早くう」と言ってくる舞川くんに慌てて携帯を差し出すと、あれよあれよと携帯を奪われ、1分もしないうちに手元に戻ってきた。

女子高生もびっくりの早業だった。


「携帯に俺の電話番号とメールアドレス入れといたから。なんかあったら連絡して?」



そう言うと、舞川くんは「じゃあ、また明日ね」と華やかに笑って、人の波に飲まれていった。


携帯をみてみると電話帳が開かれていて、そこに『舞川 和泉』と表示されていた。

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