【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
「姐さんそれは…。」
植木さんが驚きの声をあげた。
「うちの印や。この扇子で煽いだらタクシーじゃのうても止まるで。」
「え?」
「パトカーも止まるよって気いつけて煽がなきゃあかんよ。」
「え?」
「冗談や。」
あはははは
由香里さんには八重さんの絹織の黒地に八重桜が描かれたもの。
私には小百合さんから薄紫の地に百合の花が描かれていた。
「素敵なものを有難うございます。大切に使わせていただきます。」
深く頭を下げたあとで
「七夕女房の扇子みたいですね。使い方肝に銘じます。」
八重さんに微笑むと
「結衣ちゃんはその話しを知っとるんかい。これまた驚いたわ。あんたはいい姐さんや。」
「なぁ植木、昔思いだして血が沸き踊るやろ。」
「あぁ。姐さんたちには負けられねぇな。まだまだやらなきゃなんねぇな。」
「姐さん見とると若がどれほど立派な方かようわかりますわ。」