【完】甘い香りに誘われて 3 極道若頭×やんちゃな姐さん
2人で畳にゴロンと寝転がると
「結衣のお婆様はいろんな事を教えて下さったのね。」
「何もない田舎でしたからね。退屈凌ぎにいろいろ考えてくれたんでしょうね。」
「清水の次郎長見ておいてよかったねぇ。」
「ほんとですよ。役に立つったらありゃしない。ウフフフ。」
過ぎてしまえばもう何でもないが、由香里さんも私も本当に怖い思いをした。
心配や不安がとても大きい毎日だった。
みんなの無事を祈るけれど一番に思ってしまうのは、やはり隼だった。
由香里さんは、夫の響さんと息子の隼なのだからどれほど心配であったことだろう。
私の人生は極道に捧げる覚悟は出来ている。
けれどいつか生まれてくるであろう我子に由香里さんのように腹をくくって背中を押すことが出来るのだろうか。
子どもを持つことすら不安になった。