恋愛小説は難しい
しかたなく部屋に戻って、クローゼットからキュロットズボンとブラウス、カーディガンを出して着替える。


髪の毛はどうしようか迷ったけど、しばるほどの長さもないので適当にピンで留めた。


「もう5月だし……暑いからいいよね」


靴箱からサンダルを取り出して履き、



「お待たせしました」



玄関先で待っていたらしい三井に声をかける。


「まじで遅い。俺を待たせるな」

「しかたないじゃないですか。女子にはいろいろあるんです」

「おまえが女子なら俺はメスゴリラを淑女と呼ぶな」

「ありえません。ていうかゴリラ馬鹿にしないでください。ゴリラは意外とデリケートな心の持ち主なんです」

「馬鹿はおまえだ!誰がゴリラの弁護をしろと言った」


だって三井さんがゴリラを虐めるから。


ちなみにゴリラの学名は『ゴリラ・ゴリラ』らしいです!
友達から聞きました!
冗談抜きで!
大学生にもなって担がれたのかと思いましたよ。


「ほら、行くぞ」

「打ち合わせがてらにデートって、どこ行くんですか?」

「どこでもいいだろ。俺に黙ってついて来い」

「うっざーい」
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