私をひとりじめ
爽やかな笑顔に私はクラクラしそうだったが、それは最初だけだった。


「そんな問題も分からないのか!」


私は、必死に数学の問題を解いていたが、間違える度ドスのきいた彼の罵声に涙目になっていた。

彼は苛ついているのかと正直思っていたが、教え方は丁寧で分かりやすかった。

その後は、楽しいくらいすらすら問題を解け、


「やれば、出来るじゃないか。」


先程までの目尻のつり上がった表情はなく、よしよしと私の頭頂部を優しく撫でた。


『これは反則』


私に向けられた笑顔を見とれていた。




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