ほころぶ桜の花
出会い

月明かりが道を照らしてくれる。





ハァ、ハァハァ……



「待ちやがれーっ」

「……っ」



私を追いかける足音が徐々に近くなる。



「……っ、い、やっ!」

「……やっと捕まえたぜ…ハァ…」



逃げようと抵抗するも、男の女の力の差。


どうすることもできない。




「もう逃げられねぇよ…」

「……お願い…私を逃がしてよ…」




もう、あそこには戻りたくない……



「逃がすわけねーだろう?…1番の稼ぎ頭を」




…私は…あそこから逃げられないの?


あそこに縛れなきゃいけないの?
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