続・ドキドキ
寝不足ということでその日の午前中は保健室で過ごすことにした。


先生の話しはとってもステキで。


大人の女性って憧れる。



「ほら、寝不足でしょ?お昼までゆっくり寝て、午後から授業に出なさいよ。」

先生は私に布団をかけて、部屋を出て行った。



いつの間にか寝てしまっていた私。



ガラっというドアが開く音を聞いて目が覚めた。



保健室には誰か居る・・・



「あれ?香織?」


え・・・・・この声・・・・



「あ、修太郎・・・」


やっぱり・・・・


この声は修ちゃん。


女の人の声は・・・・?



香織って、もしかして・・



「香織、怪我?」

「へへ、体育で突き指しちゃって・・・」

「先生は?」

「来た時から居なかったよ?」


きっと・・・山中さんだ・・・

しゃべったこともない、声聞いたこともないけど・・・・なんか勘でわかる・・・

二人は私がカーテンの中のベッドに居ることに気づいてない。


「大丈夫?手当てしてやろーか?」

「ホント?右手だから困ってたんだ・・・」


カチャカチャ音が聞こえる。


「ほら、手ぇ出して。」

「はぁい。」


胸が苦しい。

きっと、手が触れてる。


やだ・・・


触らないで・・・


カーテン越しに聞こえる修ちゃんの声。


大好きな低い声。
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