続・ドキドキ
暗い横顔。
足が止まった。
「やっぱさ、高校レベルって高い。結果も散々だったし・・・・」
香織はショートカットの髪に手を当て、下を向く。
「って、結局、私の練習不足なんだけどさ。」
顔を上げた香織の顔は涙目で。
でも、無理して笑顔作ってるのがわかる。
「諦めんの?」
「え・・・?」
「俺は諦めねーよ?レギュラーだって取れたとこだし、確かに今絶不調だけどさ。バスケやってて楽しいし。辞めたくない。」
香織の顔から笑顔が消えた。
「テニス楽しいって言ってたじゃん。頑張れよ。」
俺がそういうと、香織の目から涙がこぼれた。
恋じゃなかったけど、香織のことは好きだったよ。
友達として。
勉強だって、部活だって、友達の事だって。
香織はいつも真剣に考えるし、一生懸命頑張る。
いいヤツだなって。
香織が頑張ってんの見て俺も頑張ろうって思えたし、付き合ってなかったらいい友達になれれたと思う。
駅について、帰りの電車は逆方向。
付き合ってるときはこの改札の前でずっとしゃべってたっけ?
あの頃と同じ場所で、香織が笑顔になるまで待つ。
泣いたって、香織は最後には無理して笑顔を作るんだ。
下を向いたまま香織が俺の制服を引っ張る。
「ごめんね、ありがとう。」
「いや・・・」
これは償いの気持ち。
俺は香織を散々傷つけたんだ。
あの時も泣いてたよな。
下を向く香織の頭をなでる。
ぱっと上を向いた香織が、ぎゅっと俺に抱きついてきた。