続・ドキドキ
「・・・・・・」
「ダメだよ・・・修太郎が居ないとダメ・・・頑張れないよぉ」
泣き止んだと思ったのに、本格的に泣き出してしまった。
胸がズキズキ痛む。
でも俺は抱きしめ返す事は出来ない。
頭をなでながら。
「ごめん・・・・俺、彼女いる・・」
そう言うと
「知ってるっ。でも!まだ好きなの~っ。」
俺の体をギュッと抱きしめ、また泣き出してしまった。
いつも落ち着いてて、滅多に取り乱したりしなかった。
泣くときも、怒るときも冷静だったから。
こんな香織を見るのは初めてだった。
振りほどくことも出来ず、抱きしめ返すことも出来ず。
ただ、頭をなでたまま、香織が落ち着くのを待った。
同じ場所に、葵が居ることにも気付かずに・・・
しばらくして香織が俺の体から腕を離した。
「ごめん・・・・取り乱した。」
「いや・・・・」
「大会、頑張ってね。応援してる。」
「あぁ・・・・」
「じゃ、」
少し、手を上げるとそのまま俺に背を向け走って改札を入っていった。
取り残された俺。
なんか、消化不良。
もやもやした気持ちになった。