美奈の日記。
クレープを食べ終えた後は、近くのショッピングモールで色々見たりぶらぶらしたりして時間を過ごした。
時間というものは楽しいとあっという間に過ぎるみたいで、もう夕方になってしまった。
「あのね」
美奈は急に真剣な顔をして話しかけてきた。
何だろう、何を言うのだろう。
少し不安になった。
「わたしには健二しかいないの」
切なく泣きそうな顔でそう言うと、美奈は俯く。
「お父さんは殺人を犯して、お母さんとは離婚して、わたしはお母さんに見捨てられたの」
見捨てられた、つまり美奈のお母さんは美奈を美奈のお父さんに渡して離婚したということか?
酷すぎる。お父さんだって刑務所に入れられてるだろうから、美奈は独りになってしまうのは分かってることなのに。
「殺人鬼の娘であるわたしにはもちろん友達なんていない、そして今もわたしは殺人鬼扱いされてる。
わたしと話してくれる人も、わたしに笑顔をむけてくれる人も、もちろんいない。」