白の王子と黒の女王
私は水龍。
雨の日を好む。

雨が私に力をくれる気がする。

手についた朱を、過去を流してくれるから。


私の過去は、天龍神の誰よりも重い。

そして、みんなが背負っている罪と罰。
その中でも一番罪深い。


時々、自己嫌悪に陥ってしまう。

あの日のことを思い出すと、震えが止まらなくなるんだ。


同時に、笑いがこみ上げてくる。

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