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「設定とかじゃなくて、本当の恋人になってほしいんだ。……僕と付き合ってくれますか?」

「……はい」

私は和馬の胸に顔をうずめたまま頷いた。

これって現実?夢じゃないよね?

心臓の音が聞こえる。

私の音じゃない、和馬の心臓の音。

その音に現実を感じて、耳を寄せた。

「もしかして、心臓の音、聞いてるの?」

和馬の声は困っていた。

「……うん」

「僕だってドキドキすることはあるよ」

「うん。……ここは現実なんだよね」

和馬は少し笑いながら言った。

「夢じゃないから大丈夫だよ」

「うん」
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