ページをめくって
あの時、声を押し殺して泣くハルを目の当たりにした時、子どもの頃のハルが浮かんで、僕はもう耐えきれなくて抱き締めてしまった。

腕の中で肩を震わせて泣くハルを、僕は抱き締めてあやすくらいしかできなかった。

泣かせているのは僕なのに。

君が知らない内に僕は君を傷付けているのに。

僕が壁を壊さなければ、傷を掘り返さなければ君はこんなに苦しまなかっただろう。

せめて声に出して泣いてほしかった。

あんな風に我慢しないでほしかった。

もっと僕に心を開いてほしかった。

いっぱい甘やかして、みんな忘れさせてあげたかった。


付き合うことにしないとまた離れようとするんじゃないかと思って、僕は急いで告白した。

泣き疲れたせいかボーっとしていたし、僕を好きだというのは間違いなかったみたいだから、うまくいってよかった。

君の恋人になれて、よかった。
< 359 / 522 >

この作品をシェア

pagetop