マンガみたいな事が起きました。*続*
「衣装、完成しましたぁー!」
衣装係りがハンガーに掛けた服を持ってきた。
………カボチャのパンツは免れたみたいだ。
「はーい、これは白雪姫の!
そしてこれは王子様!
そしてこれ、鏡役の裕貴君に言われてリメイクしたよ!
あとはねー……」
役柄のある子たちは衣装を手に、
着替えを始める。
「じゃぁ、女子は隣の空き教室で着替えてきて」
学級委員に言われ返事をして、
舞とその他の女子は出て行った。
俺はハンガーに掛かっている衣装を見て正直、これを着るのかぁ……となっている。
だって、このタキシードみたいな衣装……。
やっぱり白馬の王子様をイメージされているのだろうか。
タキシードと言ったら結婚式の時に着たなぁ。
純白のドレスを身に纏ったお姫様と
七夕結婚したんだよなぁ。
「先生、ちょーかっけー…」
気付けば男子どもが俺を見ていた。
な、なんだよ。
「そりゃ、負けるわな」
「クオリティーが違うんだって」
「またファン増えるんじゃね?」
口々に言われているが
何を言っているのかよくわからない。
年に合わず、こんな格好をしてる俺に蔑んだ言葉でも言ってるのかもしれない。