マンガみたいな事が起きました。*続*
「浅田裕貴。
いつもクラスを賑わせてくれてありがとう。裕貴くんには学ぶものが沢山ありました。ありがとう。おめでとう」
片手ずつ卒業証書に手を掛け
裕貴くんは礼をした。
「裕貴くん、みんなに一言」
渉にそう言われ、少しの間を置いて話し始めた。
「今までありがとうございました。
俺、このクラスで良かった。
何が一番の思い出かと聞かれると、即答で全部かな!
笑いの耐えない日々だったし、
俺自身いろんな成長ができた。
ありがとう。
またどっかで会おうぜ!!」
“ありがとう”
それはあたしに向けてなのか、目線が合った。
こちらこそありがとうだよ。
裕貴くんのおかげで気付けたこといっぱいあるよ。
みんな、拍手をする。
それは、裕貴くんが席に座るまで。
次、2番の生徒が呼ばれた。