Special to me
4時になった。

真子が起こしてと俺に指示した時刻だ。

「真子、起きろ、4時だぞ」
『あ、はい。ありがとうございます』

急に起き上がったので、立ちくらみがしたようだ。

「おい、大丈夫か?」
『大丈夫です。あの、米原さん。スコップってありますか?』
「あるけど、雪かき?」
『はい、行ってきます』

スコップの場所を指示すると、ウェアを着て、外へ出て行った。

「曽我さん、俺も入り口の雪かき行ってきます」
『分かった』

外に出ると、雪はすっかり止んでいた。

始発に乗るお客様のために、道を作る。

真子は意外と力がある。
体は小さいけど、体力は相当なもの。

まぁ、あの時も、気を失わないしね・・・
それを知っているのは、俺だけでいい。

始発の時間になり、俺達はシフトに入る。

深夜の回送電車のおかげで、始発から通常運行ができている。

真子は、ちゃっかり朝ごはんをごちそうになってから、帰宅したようだ。
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