Special to me
「角部屋なんだ」
『そうだね。で、今日はこれからの生活の参考にするため、別の部屋にお邪魔するんだ』
「別の部屋?」

誰かの家を見せてもらえるのだろうか。

『曽我さんがね、自分の家で俺達の祝いをしてくれるって。今ならまだ子供がいないし、落ち着いて祝えるし、社宅の奥様事情も曽我さんの奥さんに聞けるし、部屋の参考にもなるだろ?って』

晃樹はそう言いながら、曽我さんの部屋に向かって私と歩く。

ひとつ上の階の312号室のインターフォンを押す晃樹。

『はぁい』

と、曽我さんが出てきてくれた。

そう言えば、制服じゃない曽我さんは初めてだ。

『いらっしゃい。あんまり綺麗じゃないけど、ゆっくりしてね』
「ありがとうございます。お邪魔します」

部屋は2LDK。
玄関を入ってすぐ左側に寝室。右側はお風呂などの水回り。

私がきょろきょろしているのを見た曽我さんが、

『君たちの部屋はこれを反転させた間取りだね』

と説明してくれた。

さらに奥に進むと、和室とLDK。
そしてカウンターキッチンには、忙しそうに動く奥様の姿。

でも私達が入って来たのを見て手の動きを止めた。
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