Special to me
"まぁ、好みもありますから、ビニール傘だけを提供しているんですけどね"と、後から付け加えた駅員さん。
「大丈夫です。私は走って帰りますから」
人の親切がイマイチ信用できない私。
いつものクセで断わろうとすると、
『その紙封筒、濡れるとヤバいんじゃないですか?』
"ヤバい"という言葉は駅員としてはダメなんじゃない?
そんなことを思いながら黙っていると、
『早く受け取ってください。次の電車が来てしまうので、僕、ワンマンに戻らないとならないのです』
「ワンマン?」
『あそこです』
駅員さんが指差したのは、改札口のところに立っている駅員の定位置の場所。
そして、無理矢理突き付けてきたので、仕方ないから受け取った。
『お礼はいらないですよ。では、気をつけてお帰りください』
と、私に笑顔を見せる駅員さん。
「はい・・・」
私はその笑顔にくぎ付けになった。
・・・凄く、凄く、キレイな笑顔だった。
普通の顔の時は感じなかったのに、笑顔になったらキュンと来た。
時刻は午後11時。
私の心が、大きく動き出した瞬間だった。
「大丈夫です。私は走って帰りますから」
人の親切がイマイチ信用できない私。
いつものクセで断わろうとすると、
『その紙封筒、濡れるとヤバいんじゃないですか?』
"ヤバい"という言葉は駅員としてはダメなんじゃない?
そんなことを思いながら黙っていると、
『早く受け取ってください。次の電車が来てしまうので、僕、ワンマンに戻らないとならないのです』
「ワンマン?」
『あそこです』
駅員さんが指差したのは、改札口のところに立っている駅員の定位置の場所。
そして、無理矢理突き付けてきたので、仕方ないから受け取った。
『お礼はいらないですよ。では、気をつけてお帰りください』
と、私に笑顔を見せる駅員さん。
「はい・・・」
私はその笑顔にくぎ付けになった。
・・・凄く、凄く、キレイな笑顔だった。
普通の顔の時は感じなかったのに、笑顔になったらキュンと来た。
時刻は午後11時。
私の心が、大きく動き出した瞬間だった。