ウェディングドレスと6月の雨
……昼。
私はミニトートを手にして階段を駆け降りる。別に遅刻してるわけじゃないけど、無意識に急いでしまう。穂積さんとランチ。体はなんて正直なんだろう。ロビーの自動ドアを抜けて駐車場へ向かう。穂積さんは手前の駐車枠に止めて私を待っていた。助手席側に回り、ドアを開ける。しょうゆと生姜の香ばしい匂いがした。
「行くか」
「はい」
穂積さんは私を見てニコリとする。そして車を発進させた。ガタンと揺れて車は舗道に出る。
「大丈夫か?」
「え、はい。何か」
「誰かに見られか? 朝もそうだけど今も」
私は穂積さんの言うことが分からなくて。
「まあ。朝も皆さん出勤する時間でしたし。今も先輩に“どこ行くの?”って聞かれましたし。あの、それが何か」
「気にならないか?」
「ええ。先輩に詮索されるのはちょっとアレですけど」
「そうか」
車はビルの裏手に回る。河川敷にある小さな公園に着いた。
私はミニトートを手にして階段を駆け降りる。別に遅刻してるわけじゃないけど、無意識に急いでしまう。穂積さんとランチ。体はなんて正直なんだろう。ロビーの自動ドアを抜けて駐車場へ向かう。穂積さんは手前の駐車枠に止めて私を待っていた。助手席側に回り、ドアを開ける。しょうゆと生姜の香ばしい匂いがした。
「行くか」
「はい」
穂積さんは私を見てニコリとする。そして車を発進させた。ガタンと揺れて車は舗道に出る。
「大丈夫か?」
「え、はい。何か」
「誰かに見られか? 朝もそうだけど今も」
私は穂積さんの言うことが分からなくて。
「まあ。朝も皆さん出勤する時間でしたし。今も先輩に“どこ行くの?”って聞かれましたし。あの、それが何か」
「気にならないか?」
「ええ。先輩に詮索されるのはちょっとアレですけど」
「そうか」
車はビルの裏手に回る。河川敷にある小さな公園に着いた。