ウェディングドレスと6月の雨
重々しい空気の中で会議は進む。10分程して会議終了時刻になった。
「誰か、会議全般の流れを穂積くんに教えてやってくれないか?」
営業部長が発言した。しかし誰も返事をしない。関わりたくないんだろう。チラリと穂積さんを見ると別段困ってる風でもない。それがまた皆の反感を買ってる。それもわざと買って出てるようにも取れて……。
「あの!」
ただ、何となく、会議室の空気を変えたかった。変えてどうなるものでもないし、変えられる訳でも無いけれど、私は無意識に手を挙げていた。皆が注目して私は一気に赤面した。
「……議事録を作るのでそのついでですから、私でよければ」
「ああ。じゃあ成瀬くん、お願いする。いいか、穂積くん」
「……ええ」
穂積さんはボソリと呟いた。皆は自分に妙な大役を指名されずに済んでホッとしているようだった。それぞれに持ち物を片付けて会議室を出て行く。
「誰か、会議全般の流れを穂積くんに教えてやってくれないか?」
営業部長が発言した。しかし誰も返事をしない。関わりたくないんだろう。チラリと穂積さんを見ると別段困ってる風でもない。それがまた皆の反感を買ってる。それもわざと買って出てるようにも取れて……。
「あの!」
ただ、何となく、会議室の空気を変えたかった。変えてどうなるものでもないし、変えられる訳でも無いけれど、私は無意識に手を挙げていた。皆が注目して私は一気に赤面した。
「……議事録を作るのでそのついでですから、私でよければ」
「ああ。じゃあ成瀬くん、お願いする。いいか、穂積くん」
「……ええ」
穂積さんはボソリと呟いた。皆は自分に妙な大役を指名されずに済んでホッとしているようだった。それぞれに持ち物を片付けて会議室を出て行く。