ウェディングドレスと6月の雨
気を紛らわそうと、わざと無理してる。頭から離れない何かを遠ざけようとしてるのが手に取るように分かる。きっと噂を耳にしたんだろう、神辺さんの入院。
それぞれのランチが届き、食べる。デザートのケーキも穂積さんはわざとファンシーな見た目のラズベリータルトを選んだ。それを美味しそうに頬張ってる穂積さんが痛々しい。見ている私の方が辛くなった。
食事を終えて車に戻る。
「あの」
「なんだ」
「気になるんでしょう?」
「何が」
「神辺さん。今朝、産気づいて入院したって聞きました」
エンジンを掛けて穂積さんはエアコンのスイッチを入れた。溜まっていた熱が吹き出す。少しして風は冷たくなった。そして髪をかき上げて、大きく息を吐いた。
「噂は早いな」
呟くように言う。
「心配ですか?」
「ああ」
「それとも、いたたまれないですか。愛する人が他の男の人の子を産むなんて……」
穂積さんは黙り込んだ。図星。
「……そうなんですね」
「適わないな、アンタには」
それぞれのランチが届き、食べる。デザートのケーキも穂積さんはわざとファンシーな見た目のラズベリータルトを選んだ。それを美味しそうに頬張ってる穂積さんが痛々しい。見ている私の方が辛くなった。
食事を終えて車に戻る。
「あの」
「なんだ」
「気になるんでしょう?」
「何が」
「神辺さん。今朝、産気づいて入院したって聞きました」
エンジンを掛けて穂積さんはエアコンのスイッチを入れた。溜まっていた熱が吹き出す。少しして風は冷たくなった。そして髪をかき上げて、大きく息を吐いた。
「噂は早いな」
呟くように言う。
「心配ですか?」
「ああ」
「それとも、いたたまれないですか。愛する人が他の男の人の子を産むなんて……」
穂積さんは黙り込んだ。図星。
「……そうなんですね」
「適わないな、アンタには」