ウェディングドレスと6月の雨
……明るさに瞼を刺激された。耳から入るコポコポという水の音で起き上がる。クラッとしてこめかみに鈍痛を覚えて目をつむる。二日酔いの症状だと思いながらこめかみに指をやる。いつもより堅いベッドスプリングに違和を感じてゆっくり目を開けると、そこは自宅ではなかった。
「起きたか?」
「……」
カウンターの向こうで熊みたいな男の人がいる。熊……黒いTシャツの。
「えっ……あ、のっ、痛い」
「二日酔いか?」
いたのは穂積さん。コーヒーメーカーの前で立ってマグを持ち、こちらを見ている。
「こ、ここは……」
「俺んちだけど? アンタ、まだ酔ってるのか?」
辺りを見回す。殺風景なフローリングの部屋、黒色のテーブル、パソコンラック。間違いない、穂積さんちだ。
「私……」
「いびきかいて寝てたぞ」
「えっ」
「穂積さーんっ、て吠えてたし」
「ええっ?」
「冗談。起きたらアンタ、俺のベッドにもたれて眠ってた」
「や……すみませんっ」
穂積さんはケタケタ笑いながらもう一つのマグにコーヒーを注ぐと部屋にやってくる。昨夜のことを思い出す……。酔った穂積さんを送って泣き出した穂積さんの背中をさすって、心配だから様子を見て落ち着いたら終電で帰ろうと思ってるうちに、きっと寝てしまったんだ。
「起きたか?」
「……」
カウンターの向こうで熊みたいな男の人がいる。熊……黒いTシャツの。
「えっ……あ、のっ、痛い」
「二日酔いか?」
いたのは穂積さん。コーヒーメーカーの前で立ってマグを持ち、こちらを見ている。
「こ、ここは……」
「俺んちだけど? アンタ、まだ酔ってるのか?」
辺りを見回す。殺風景なフローリングの部屋、黒色のテーブル、パソコンラック。間違いない、穂積さんちだ。
「私……」
「いびきかいて寝てたぞ」
「えっ」
「穂積さーんっ、て吠えてたし」
「ええっ?」
「冗談。起きたらアンタ、俺のベッドにもたれて眠ってた」
「や……すみませんっ」
穂積さんはケタケタ笑いながらもう一つのマグにコーヒーを注ぐと部屋にやってくる。昨夜のことを思い出す……。酔った穂積さんを送って泣き出した穂積さんの背中をさすって、心配だから様子を見て落ち着いたら終電で帰ろうと思ってるうちに、きっと寝てしまったんだ。