あなたと私の花言葉
「襲っ……!?」
心臓が破裂しそうな程強く鼓動を打つ。
それと同時に何故か怖くなった。
大好きなトーヤ君に……
寝ぼけているのは分かっているけど
触れられているのに何で…?
震えが止まらないのは何で…?
スッと掴まれていた腕が解放された。
「トーヤ…君?」
「怖いか?俺が怖いだろ。」
さっきとは全く違う、
低くて、とがった声でそう言った。
「え…そ、そんなことないよ」
核心をつかれたような胸の痛み。
なんでも見通しているような目は
私の震えている手を見ていた。
「もうこんなことされたくなかったら
俺に不必要に近づくな。
何度も言うけど、俺は男だよ。
優しいあの頃の『お花屋さんのお兄さん』
じゃねえんだよ。」