引き立て役よさようなら(番外編追加)
「俺言ったよね・・・・もしあんたが彼女を守り切れなかった時には
 手段を選らばず彼女を奪うよってね。写真みたよ。あれ、優花ちゃんじゃ
ないって俺はすぐわかったよ。でもさ・・・あんたこうも言ったよな。
 『俺が優花をちゃんと守れる時間を確保出来た時にはちゃんと公表するし
その時は優花を全力で守る。誰にも頼るつもりはない。』
で?あれがあんたの言う優花ちゃんを全力で守るやりかたなんだ・・・
もしそうならあんた最低な奴だね」

「・・・・・」
達央の拳に力が入る。
それは怒りからくるものではなく桜沢に真っ当な事を言われ何も言い返せない
自分への苛立ちだった。
・・・海に行って気分転換することが優花を守る事じゃないことぐらいわかっていた。
そんなのは単なるその場しのぎの様な物だ。
こんなのは優花を守ったうちには入っていない。
こんなんじゃ桜沢に優花を奪われても文句言えない。
握った拳に力が入る。

だが桜沢の言葉は止まらなかった。
「反論もない・・・か。って事は図星って事か・・・何のために俺は
優花ちゃんを諦めたんだ?やっぱ芸能人って口先だけなんだ・・
だったらー」
「やらねーよ」
低く唸るような声が店内に響きた。
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