・約束
手渡されたのは、部屋の鍵。

「これ…?」

「いつでも自由に入れるように」


「…いいの?マンションの場所だって、秘密なんでしょ?」

「春夏はいいの。オレにとって特別だから」

ぎゅっと私を包み込む腕が力強い。



「雅也…もう離さないでね」

「うん」






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

雅也の車に送られて、私が自宅へ帰ったのは深夜だった。

朝からロケが入っているらしいけど、寝不足で大丈夫なのかな…
おにぎりくらい作ってくれば良かったな。



これからのコト考えると、不安もいっぱいだケド…

・・・今夜だけは幸せな気分で眠ってもイイよね・・・


明日からは、私も雅也を守れるくらい強くなるから




雅也の体温を思い出しながら、私はベッドに潜り込んだ・・・













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