† of Thousand~千の定義
私の血液が、一気に魔法陣へ消耗される。赤の濃度が凝縮される。

世界は、いつかのように赤い。

その鮮紅が、

「女!」

由緒ある獣へ、作用する。


すなわち魔法陣の発動。公式の作用。その肉体の分解であり――キマイラが、この空間から飛ばされるという現象。

魔術公式、物質転送。開門の定義。

その行き先は――

「我を、どこへ飛ばす!?」

「んなこと、私が知るか。『未熟』なんだから」

まったくもって、不明だ。

「女ぁぁあ!!」

キマイラの慟哭が、業火となって吐き出される。

踏みつけられたままの私は逃げることもできないが、

「無駄だ。私にはもう、届かない」

同時に、その炎を受けてやることすらできない。

「私はすでに魔法陣に取り込まれている。もう生きていない私を、殺すことはできない」

「そうか『代償』……公式上の定義を利用しおったか……」

「魔術師だからな」
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