アキと私〜茜色の約束〜
『どういう選択をしても、自分を責めないでね。どちらを選んでも、秋人が私達の大事な子供には変わりはないんだから』
『母さん…』
『お母さんは遠くにいても秋人の味方よ?世界で一番、愛してる』
母さん、ごめん。
ごめん、ごめん、ごめん…
俺は母さんの腕の中で、久しぶりに泣いた。
それから数日もしないうちに、母さんは荷物をまとめて家を出て行った。
親父は暫く晩酌が続き、口数も減った。
二人が離婚した理由は知らない。
だけど、親父は俺の目から見ても、母さんを愛してたと思う。
母さんだって、親父を大事にしてるように見えた。
こんな風に酒の量が増えるまで、精神的に追い込まれてる親父を見るのは初めてだった。
母さんは大丈夫だろうか。
親父みたいに、参っていないだろうか。
離れて暮らす母さんを思うと、胸が痛かった。