アキと私〜茜色の約束〜
何が、大事な子供だよ。
何が、遠くにいても味方だよ。
何が、世界で一番愛してるだよ。
そんなこと一ミリも思ってないくせに。
結局は、不倫相手が一番大事なんだろ…
俺たちよりも、母さんは不倫相手を選んだんだ。
俺を、捨てたくせに。
悔しい…
憎い…
悔しい…
憎い…
俺は拳を強く握って、芝生を叩きつける。
何度も、何度も…
下唇の震えが止まらない。
涙も、止めどなく溢れていく。
あんな母さんを、少しでも心配した俺が馬鹿だった。
もしかしたら、ひょっこり帰ってくるかもしれないって思った俺が馬鹿だった。
信じてたのに…
もう、全てが嫌だ。
目を閉じると、思い浮かぶ母さんの笑顔。
そして、温もり。
もうこんな記憶、いらない。
あんな奴、母親でも何でもない。