アキと私〜茜色の約束〜
そこにいたのは、『よぉ!』といつもと変わらないアキの姿。
さっき合格発表で見た、抱き合う二人が頭に浮かぶ。
幸せそうな顔しやがって…
ムカつく、ムカつく。
『俺、今忙しいから』
じゃあな、と玄関を閉めようとすると、アキは取っ手を掴んでそうさせようとしない。
『ちょっと出れるか?』
『お前、俺の話聞いてた?忙しいって言ってんだろ』
『茜のことなんだ』
茜、という言葉にピクッと動きが止まる。
そんな俺を見て、ふ、と笑うアキ。
こいつ、茜の名前を出せば俺が言うことを聞くとでも思ってんだろうけど、そうはいかない。
『茜のことなんて、俺には関係ねぇな。二人でよろしくやってればいいだろ』
『茜は、秋人を今でも心配してるだぞ』
『は?んなわけ、ねぇだろ』
茜の俺を見る目付きが全てを物語ってる。
あれはどう見ても、俺を嫌いっていう目だ。