天国への切符



「サエ、おはよう!」



言いながら、サエの席に向かって歩き出した。



返事なんてなくて、黙ったままのサエだったけど、あたしは構わずサエの元にいった。



「おはよう!」


そして再度、声をかけた。



だけどサエは何も答えない。



「LINE…ありがとね。あたし、もう大丈夫だから」


でもあたしは、気にせず話しかけた。



「あ、今日さ、一緒に食堂行っていい?何が美味しい?サエ、よく日替わり定食食べるじゃん?水曜日の日替わりって何だっけ?」



思いつくままに、話しかけた。



「あ、カツサンドも美味しいんだよね?食べてみようかな、今日」



だけどその時、ガタッと音を立てて椅子から立ち上がったサエはいきなりあたしに掴みかかってきた。



< 258 / 363 >

この作品をシェア

pagetop