豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
突然冷や水を浴びせられた。光恵のグラスを持つ手が止まる。
そうだった。
濃厚なベッドシーンのある作品なんだ。
でも、仕事でしょ?
嘘なんだよね、当たり前だけど。
「……大変だった?」
ああ、この話題は避けたほうがいいのに、どうして続けちゃうんだろう。
光恵は頭のなかで、悲鳴をあげた。
「気になる?」
「あっ、いや、別に」
「ふうん」
孝志はグラスを置き、ソファに寄りかかる。
「ミツは、あんまり聞かないほうがいいと思うよ」
そう言った。
それって、どういう意味?
なにがあったの?
落ち着きのなかった光恵は、更に動揺し始める。孝志はそんな光恵を眺めていた。