豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
バスルームを出ると、すでに夕闇が部屋の中を満たしていた。間接照明の暖かい色が、ベッドサイドを染めている。海は静かに波打ち、目に見えて深い青へと変わっていく。
いつのまにかルームサービスが届いていた。窓際のテーブルに、ボトルとグラス。横のソファに孝志が座って、光恵を見ると「おいで」と声をかけた。
光恵は孝志の隣に腰掛ける。彼の体温を感じる。
「泡盛、飲んでみる?」
孝志はグラスに氷をいれて、泡盛をそそぐ。
「アルコール強いんでしょ」
「うん。でもおいしいよ」
「じゃあ」
光恵はグラスに口をつけ、その強さにびっくりする。でも口の中で、ほんのりと甘い。
「おいしい」
「だよね」
孝志はそう言いながら、自分も泡盛を一口飲んだ。
光恵は返事をするのが精一杯だ。アルコールが猛スピードで身体を駆け巡る。孝志を見上げると、孝志も光恵を見つめていた。
頬を撫でて、耳を触る。
光恵は目を閉じた。
ゆっくりと唇をあわせる。泡盛の甘い香り。アルコールのせいだけじゃなく、頭がくらくらする。孝志は優しく光恵の髪をなで、背中に手を回す。光恵も彼の腕に触れて、それから彼の頬に手を添えた。