豹変彼氏~ドラマティックに愛されて~
「ミツ、大丈夫? なんかされてない?」
孝志は固まったままの光恵を引き寄せると、ぎゅうっと強く抱きしめた。
光恵は無言で首を振る。何か声を出したいのに、ショックからか口が開かない。
「本当に、なんともない?」
光恵は頷く。
「ほんとに、ほんと?」
「……うん」
光恵がやっとのことで返事をすると、孝志は更に強く光恵を抱きしめ、おでこに口を付けた。
「ああ、よかった、本当に……ほんと、よかった」
孝志の唇が光恵のおでこあたりで、そうつぶやいているのが聞こえた。
「駄目じゃないか、一人で夜出歩いちゃ!」
孝志は光恵の目を見て、厳しく叱った。
「危ないんだよ! 何考えてんだ!」
「だって……帰ってこないから」
「ん?」
孝志が首を傾げた。
「だって、孝志が出てったまま帰ってこないから……」
「……俺のせい?」
孝志は困惑した顔を見せた。
「……ちょっと! どこ行ってたの! 散歩にしても長過ぎるでしょ!」
光恵ははたと気づいて、孝志を見上げた。