secret act Ⅰ
「あの子には婚約者がいたわ。それをあなたが知らないわけがない。
それに、その子が本当に婚約者なら、あの子を助けに来ないでしょ?
それでも来た。そうなると私.....でしょ?」
女は自信ありげに上目遣いで翔貴さんに問いかけ、さらに言い続ける。
「やっと、翔貴さんの気持ちに気付いたわ。
2年前から急に突き放したのは......自分と関わらない事で危険から私を守るため.....。
あの子もその子も私の代わり....そうでしょ?」
人間、こうも都合よく物事を解釈できるのか。と呆気にとられてしまった。
たぶん女の解釈はこうだ。
私に婚約者?がいて、その人があの場の全員をやった。
で、あとから聞けば翔貴さんが病院に運んでくれた。
私には" 婚約者 "がいるから自分を助けるために来てくれたのだと.....
ここまででも十分都合いいが、さらに.....
別の女が翔貴さんの婚約者になっていて、あの時の私ではなく自分を助けにきたのだと確信。
そうなると翔貴さんの婚約者も偽物?だと.....
陽太さんの言った
......女は嫉妬で人格、思考が都合いいように変わる。
の、意味を実感した。