secret act Ⅰ
見えなくなっても外を見ていた。
しばらくしてゆっくり目を閉じた。
浮かぶのはさっきの後ろ姿。
沸き上がる色々な感情を押し殺し、目を開け前を向いた。
隣では優菜さんと美空が話に盛り上がってる。
視線を感じ、ルームミラー越しに今日の運転手の春人さんと目があった。
春人さんは心配げに私を見ている。
.........春人さんも同じものを見たのだろう。
きっと今の私は無表情。
春人さんに私はシーっと人差し指を口に当てた。
春人さんはなんとも言えない顔をして小さく頷いてくれた。
このやり取りを美空と話していた優菜さんが見ていたなんて気づきもしなかった。