氷がとけるように。
「由紀さんから健史さんの事、聞いたんだ…。凄い辛い思いしたんだと思う。私なんかが想像出来ないくらい……。その後、健史さんに会って健史さんの幸せそうな顔見たら私も凄く嬉しくなっちゃった」


健史さんの気持ちは私には到底、はかり知ることは出来ない。


「…そうか。
そうだな。片付けくらいバンバンやらなきゃな」


近くで健史さんを見てきた工藤。
何かを思い出してる感じで少し悲しげな顔になったがすぐ笑顔に戻った。


「美味そっ。食べようぜ。腹減った」


あちって言いながらおでんを食べ始めた。


「おにぎりも好きなの選んで」


「明太子にしよっ」


冷えていた体がおでんを食べて温かくなっていった。






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