氷がとけるように。
喫茶店に着き、窓際の席に座る。
待ち合わせだと店員に伝えた。


アンティーク調の店内。
ピアノだけの音楽。
コーヒーのいい薫りで包まれる。


窓から外を眺めた。
コートを着た男性が足早に歩いている。
その後ろに山下君の姿を見つけた。


チリンと音がしてドアが開き山下君が入って来た。山下君がわかるように手をあげる。


「ごめんね。俺から誘ったのに遅れて」


「いいよ。仕事だったんでしょ」


さっき15分くらい遅れるとメールがきていた。


コートを脱ぎ私の前に座った。


コーヒーを2つ注文した。


出されていたお冷やをゴクリと飲み
フ~と一呼吸ついた山下君が口を開いた。








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