氷がとけるように。
「優しそうな人だね」


お父さんより少し上くらいかな。
さっきのおやっさん。


「あー。
ツルッパゲだしな」


確かに髪の毛少なかった。
そうだね、とも言えず


「工藤君の30年後の姿なんだからそんな風に言ったら失礼だよ」


冗談で返事した。


「はぁ~?俺、あんな風になんねーし。見てみろよ、どこがハゲてんだよ」


頭を私に近付け髪の毛を見せてくる。


ほらっ、ほらっと
うっとうしいくらいに。


「わかった。わかった。工藤君、しつこい」


工藤の肩を押して遠ざける。


「木村が言うからだろっ」


「そっちが先に話振ったじゃん」


「ほらっ、いいのあるから見てみろよ」


車を指差し話を反らした工藤。


クダラナイ会話が懐かしかった。












< 34 / 188 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop